みなさんこんにちは
がんサバイバーさんの健康をサポートするべく日々奮闘中の大阪国際がんセンター認定がん専門運動指導士&乳がんサバイバー川瀬ひとみです。
2026年9月5日、
リレー・フォー・ライフ・ジャパン2026芦屋に参加してきました。
今年は、リレー・フォー・ライフ・ジャパン芦屋にとって20回目の開催、20周年という節目の年。
会場には、がんと向き合う方、ご家族、支える方、そして全国からたくさんの方が集まり、とてもあたたかく、そして活気のある一日となりました。
今回、私たちは「動こう★キャンサー」のスタッフとして、
「動きにくい身体、落ちた体力とどう向き合う?~治療の時期に合わせた運動のポイント~」というテーマで講演をさせていただきました。
リレー・フォー・ライフ・ジャパン芦屋の公式プログラムはこちら
「がん患者さんに寄り添った内容で」といただいたご依頼
今回の講演は、リレー・フォー・ライフ・ジャパン芦屋の交流企画「かたり亭」の一つとして行われました。
「かたり亭」は、リレー・フォー・ライフ・ジャパン芦屋が大切にしてきた交流の場。
公式サイトには、
0.5歩。
まだ前に向いて歩き出したいかどうかすら、わからない。1歩。
踏み出したい気がするけれど、そのきっかけが見つからない。
そんな方に、ほんの少しでも前へ進むきっかけになれば、という想いが紹介されています。
20回目を迎える今年は、その想いを受け継ぎながら、治療中の方やご家族、治療を終えた方の日常の悩みに寄り添う講演会が企画されました。
その中で、「がん患者さんに寄り添った内容で、運動について話してほしい」とご依頼をいただきました。
このご依頼をいただいたときから、今回の講演では「運動しましょう」と一方的に伝えるのではなく、
「今の自分だったら、何ができそうかな?」と考えてもらえるような時間にしたいと思っていました。

がん治療中・治療後の身体は、本当に一人ひとり違う
がん治療中、そして治療を終えたあと。
同じ「がん経験者」といっても、身体の状態は本当に人それぞれです。
治療中の方もいれば、治療を終えた方もいる。
治療を終えてしばらく経った方もいる。
そして、ご自身ではなく、ご家族が治療中という方もいらっしゃいます。
治療内容も違えば、体力や筋力、疲れやすさ、身体の動かしやすさも違います。
だからこそ、
「この運動をみんながやりましょう」
ということではなく、「自分の生活の中に取り入れられそうなことを、一つでも見つけてもらえたら」
そんな気持ちでお話ししました。
運動についてお話しすると、「運動したほうがいいのはわかっているんです」という声を聞くことがあります。
でも、運動って、なかなか続かないですよね。
忙しかったり、疲れていたり。
そもそも「運動する時間をつくる」こと自体が難しいこともあります。
そして、がん治療を経験された方の中には、「運動することが怖い」と感じる方も少なくありません。
「傷口に響かないかな」
「身体の状態が悪くならないかな」
「今の自分が運動して大丈夫なのかな」
そんな不安があるのは、当然のことだと思います。
だからこそ、今回の講演では、「無理をして運動しましょう」という話ではなく、
「今の自分にできることから、身体を動かしてみませんか?」ということをお伝えしました。
動かないことで、さらに身体がしんどくなることもある
治療中や治療後、身体がしんどいと、「今日は疲れているから休もう」となります。
もちろん、休むことはとても大切です。でも、身体を動かさない状態が長く続くと、筋肉が落ちたり、体力が低下したりして、
動かない
↓
体力が落ちる
↓
さらに動くことがしんどくなる
ということにもつながります。
だからこそ、今の身体の状態に合わせて、できる範囲で身体を動かしていくことが大切です。
そして、治療そのものにも体力が必要です。
だから私は、「運動は治療が終わってから考えるもの」ではなく、治療中から、その時の身体に合わせて考えていくものでもあると思っています。
もちろん、治療内容や身体の状態によってできることは違います。
だからこそ、「頑張る」のではなく、自分にできそうなことを見つける。
そのきっかけを作りたくて、今回のお話をしました。
会場は満員になるほどの賑わいに
当日は、会場が満員になるほど、たくさんの方が参加してくださいました。
前半は、スライドを使ってお話を。


講演の中で、
「体力の低下が気になりますか?」
「筋力の低下が気になりますか?」
と皆さんに問いかけると、多くの方が手を挙げてくださいました。
やっぱり
「以前より体力が落ちた気がする」
「身体が動かしにくくなった」
「筋力が落ちた気がする」
ということを感じている方は多いのだと思います。
それだけに、今回のテーマは、参加された皆さんにとっても身近なものだったのではないかなと思います。
後半は、むうさんと一緒に運動体験!
後半の運動体験は、スタッフのむうさんが担当しました。
椅子に座ったままでもできる運動を中心に、みんなで身体を動かしました。
「椅子に座っているから、そんなに大変じゃないかな?」と思うかもしれません。
ところが、ちゃんと姿勢を整えて、身体を意識して動かしてみると、意外としんどい!


「こんなに動ける!」
という声もあれば、
「思ったよりしんどい!」
という声も。
会場からは、いろいろな声が聞こえてきました。
そして、何より印象に残ったのが、皆さんの笑顔。
身体を動かしながら、笑い声が聞こえてくる。
「運動=頑張らないといけないもの」だけではなく、「誰かと一緒に、楽しく身体を動かす時間」
にもできるんだなと、改めて感じました。
講演のあとは、開会式へ
講演と運動体験を終えたあとは、16時から行われる開会式へ。
メインステージのあるグラウンドに集合しました。
そこに集まっていた人の多さに、本当に驚きました。
たくさんの人が、それぞれの想いを持ってこの場所に集まっている。
その光景を見ているだけでも、リレー・フォー・ライフという活動が、多くの人に支えられていることを感じました。
2026年のりレフォー芦屋は20回目。
公式サイトでも、これまでこの活動を支えてきたサバイバー、ケアギバー、支援者、そして実行委員の方々への感謝とともに、20回目を迎えるまでの歩みが紹介されています。




20年という時間の重みを感じる一日でした。
私自身も「サバイバーウォーク」に参加しました
そして私自身は、がんサバイバーとして、サバイバーウォークにも参加しました。
たくさんの人が集まる中で歩きながら、
「こうして今、ここを歩けていること」
「たくさんの人と出会えたこと」
「自分自身も、こうした場に参加できていること」
いろいろなことを感じました。
歩きながら、関東や広島など、さまざまな地域でリレー・フォー・ライフの活動をされている方とも直接お話しすることができ、「それぞれの場所で、こんなにも熱い想いを持って活動されているんだ」と、とても刺激を受けました。
がんという同じテーマを持ちながらも、それぞれの地域、それぞれの立場、それぞれの経験の中で活動を続けている。
その一人ひとりの想いがつながって、この大きな活動になっているのだと感じました。
とても充実した一日になりました
朝から講演、運動体験、開会式、そしてサバイバーウォーク。
たくさんの方と出会い、たくさんの言葉を交わし、身体も動かした一日。
とても充実した時間になりました。
そして今回改めて感じたのは、
がん治療中・治療後の「運動」は、単に筋肉をつけたり、体力を高めたりするだけのものではない
ということ。
自分の身体に目を向けるきっかけになったり、
誰かと一緒に身体を動かす時間になったり、
外に出るきっかけになったり、
人とつながるきっかけになったり。
運動を通して、生活の中の「一歩」が生まれることもあるのだと思います。
今回のリレー・フォー・ライフ・ジャパン芦屋が大切にしている、
「0.5歩」「1歩」という言葉。
私たち「動こう★キャンサー」が大切にしていることとも、どこか重なるように感じ嬉しく思いました。
今回、このような大切な20周年の節目にお声がけいただき、講演の機会をいただけたことを本当にありがたく思います。
そして、講演を聞きに来てくださった皆さん。
一緒に身体を動かしてくださった皆さん。
会場を作ってくださったスタッフの皆さん。
本当にありがとうございました。

講演でお話しした「歩きやすい身体」について
今回の講演では、
- 治療中・治療後の体力低下
- 運動を始めるときの考え方
- 自分に合った運動の始め方
- 歩きやすい身体づくり
- 股関節・足首・背中まわりの動き
などについてお話ししました。
講演の中でお伝えした内容を、もっと詳しく知りたい方へ
次回のブログでは、
「がんサバイバーの運動|体力低下が気になる方へ。歩きやすい身体をつくる3つのポイント」
として、今回の講演内容をもとに、
なぜ「歩くこと」が大切なのか、そして歩きやすい身体をつくるために、どのような運動をするとよいのか
を詳しくまとめています。
「運動したほうがいいのはわかっているけれど、何から始めたらいいかわからない」
そんな方にも、ぜひ読んでいただきたい内容です。
次回のブログもお楽しみに!

