こんにちは、 がんサバイバーの健康をサポートするべく日々奮闘中の大阪国際がんセンター認定がん専門運動指導士&乳がんサバイバー、そしてうごきゃん(動こう★キャンサー)スタッフの川瀬ひとみです。
柔らかな新緑の香りが漂う心地よい季節となりましたね。
新しいことを始めたくなるこの時期、私たちの活動の柱の一つである「ウィメンズキャンサーエクササイズスクール」も、いよいよ3年目の春クラスがスタートしました。
このスクールは、がん経験者の方々が安心して体を動かし、自分らしい健やかな毎日を取り戻すための場所として大切に育ててきました。開講初日の様子を振り返りながら、私たちが大切にしている想いや、運動がもたらすポジティブな変化についてお届けします。
3年目を迎えた「続く」という奇跡
2年前、手探りでスタートしたこのクラス。気づけば3年目という節目を迎えました。 何より胸が熱くなるのは、「ずっと続けてくださっている方」が非常に多いことです。
がんの治療中や治療後は、体調の波があったり、心が沈んでしまったりすることもあります。
それでも「ここに来れば仲間がいる」「ひとみ先生やむう先生と一緒に動きたい」と思ってくださる皆さんの存在が、このスクールの原動力です。
初日の今日は、久しぶりに顔を見せてくださった方から、毎週欠かさず参加されるお馴染みのメンバーまで、本当にたくさんの方が集まってくださいました。さらに驚いたことに、はるばる海外から直接会いに来てくださった参加者の方もおられ、再会の喜びに包まれた最高な幕開けとなりました。
オンラインとリアルが交差する「ハイブリッド開催」の魅力
今回から本格的にスタートしたのが、対面レッスンとオンラインを繋ぐハイブリッド開催です。
画面越しの方にもどうやったら動きが見やすいかな?楽しさが伝わるかな?パソコンとカメラを設置しながら、むうさんと二人で考えながら準備。
画面越しには、今月から「リカバリーダイエットラボ」にチャレンジしているメンバーも加わり、スタジオとオンラインの垣根を超えた賑やかな雰囲気でのスタートとなりました。
「おはようございます!」「わ~一緒に頑張りましょう!」
そんな挨拶が画面を飛び越えて交わされる光景は、どこにいても繋がっているという安心感を与えてくれます。離れていても、同じ時間を共有し、同じ目標に向かって汗を流す。この一体感こそが、一人では成し遂げられない「継続」の鍵だと確信しています。

個別性に合わせた「二つの運動スタイル」
私たちのエクササイズは、単に「みんなで同じ動きをする」だけではありません。参加される皆さんのその日の体調、術後の経過、体力レベルは千差万別です。
そのため、今回のレッスンでは2つの選択肢を提示しています。
- アクティブ・バージョン: しっかりと負荷をかけ、筋力アップを目指す動き。
- チェア・バージョン: 椅子に座ったまま、関節への負担を抑えて安全に行う動き。
私とむうさんの2人体制で、それぞれのバージョンを実演しながら進めていきます。
「今日はちょっと膝の調子が良くない」という方は椅子を使い、「今日は動けそう!」という方はしっかり立って動く。
ご自身で自分の体と対話し、無理なく、でも確実に効かせる。そんな「自律的な運動」をサポートしています。
本日のメインは「脚と体幹」のHIITトレーニング
準備運動でじっくりと体を温めた後は、本日のメインディッシュ。脚と体幹を中心としたHIIT(高強度インターバルトレーニング)です。
「がん経験者にHIIT?」と思われるかもしれませんが、実は短時間で心拍数を上げ、筋肉に刺激を与えることは、代謝アップや免疫機能へのポジティブな影響が期待されています。
ただし、私たちのHIITはただ激しいだけではありません。
- どこに意識を向けるのか?
- どう動けば関節に負担をかけずに筋肉に効くのか?
これらを理論的に説明し、全員でフォームを確認してからスタートします。 トレーニング中は「キャー!」「きついー!」という叫び(?)が上がることもありますが、それがまた楽しいのです。
「一人じゃないから頑張れる」
今回のクラスで、心に深く響いた言葉がありました。メインエクササイズ担当のむうさんがふと漏らした、
「ひとりだったら、しんどいこと続けられへんでしょ。だから一緒に頑張ろう」
という一言です。 これには参加者の皆さんも、そして私自身も深く納得。
筋力トレーニングやダイエット、そして病気との向き合い。どれも一人で抱え込むと、時に「もういいかな」と妥協してしまいそうになります。でも、隣で同じように頑張る仲間がいて、応援してくれる指導者がいる。その環境があるだけで、あと一歩が踏み出せる。
この「集いのチカラ」こそが、私たちが最も大切にしている価値です。
運動の後は、心がほどける「おしゃべり」の時間
しっかり動いて汗をかいた後は、自然と気持ちも緩みます。 レッスンの合間や終了後は、あちこちで話の花が咲き誇ります。
健康のこと、日常の何気ない出来事、最近の楽しみ。 「楽しく集い合い、自然とみんなが仲良くなる」 そんな場所になってほしいと願ってきましたが、3年目を迎え、その理想が形になっていることを実感し、本当に嬉しく思いました。
【ご案内】遠方のあなたも、仲間になりませんか?
「ウィメンズキャンサーエクササイズスクール」は、現在オンライン受講生も募集しています。

- 近くにがん経験者向けの運動施設がない。
- 外出する体力がまだ不安だけど、少しずつ動きたい。
- 同じ悩みを持つ仲間とつながりたい。
そんな方にこそ、このハイブリッド開催を体験していただきたいです。 画面越しでも、私たちの熱気と「和気あいあい」とした空気はしっかり伝わります。

